公衆栄養学 5

1 公衆栄養アセスメントにおける量的把握とは,観察法や面接法,グループインタビュー等により得られた食行動や食習慣などの主観的データをさまざまな側面からニーズを捉える方法である.
2 集団の栄養素摂取量の評価において,大部分の人々が必要量を上回っている量である推奨量は用いない.
3 生活習慣病予防を目的とした評価については,目標量(DG)を用い、目標量と栄養素摂取量を比較して,目標量の範囲「範囲内に入る者または近づく者の割合」を算出する.
4 食事摂取基準を用いて食事改善を計画する場合の対象は、健康な人を中心として構成されている集団であり、フレイルや生活習慣病等に関する危険因子を有していてもおおむね自立した日常生活を営んでいる人を含んでいる。
5 高血圧の発症予防を目的とした公衆栄養プログラムの目標設定として,住民栄養調査において,食塩摂取量が目標量を超える者の割合を低下させることとした.
6 糖尿病の合併症予防を目的とした公衆栄養プログラムの目標設定として,特定健診の問診票において,糖代謝障害をもつ者のうち,治療中の者割合を増やすこととした.
7 慢性腎臓病による人工透析導入の者を減らすことを目的とした公衆栄養プログラム目標設定にあたり,教育委員会と調整した.
8 A市で循環器疾患予防10か年戦略を策定し,公衆栄養プログラムを実施することになった.プログラム推進委員会に住民代表の参加を求める.
9 B市が生活習慣病対策の公衆栄養プログラムを実施する際の短期目標として,市民の主観的健康度の向上を設定した.
10 B市が生活習慣病対策の公衆栄養プログラムを実施する際の中期目標として,メタボリックシンドローム該当者数の減少を設定した.
11 公衆栄養活動の評価にはアセスメント実施過程に対する評価が含まれる.
12 公衆栄養活動の結果評価は,最終目標を評価する.
13 公衆栄養活動の影響評価は,行動に影響を与える要因を評価する.
14 勤労者の野菜摂取を増加させることを目的とした公衆栄養プログラムを実施するにあたり,野菜摂取とがんの発症との関連を知っている人の割合は,強化要因とした.
15 大学食堂において,学生の朝食欠食率を減少させるために100円朝食を実施した.この取組の評価を学生の満足度で行った.これを結果評価という.
16 小学生の魚摂取を増加させることを目的として,栄養教諭が食に関する指導を行った.教育後に小学生の家庭における魚摂取頻度が週3回以上の者の割合が増加したので,この指導は有効であると判断できる.
17 A市において,保護者から中学校給食の要望がだされた.市は,教育委員会,学識経験者,PTA代表,栄養教諭,一般公募委員からなる検討委員会を組織した.
18 慢性腎臓病の予防を目的とした公衆栄養プログラムを行った.プログラムへの参加者人数は影響評価である.
19 公衆栄養プログラムを実施したとき,参加者のプログラムに対する満足度は結果評価である.
20 慢性腎臓病の予防を目的とした公衆栄養プログラムを行った.プログラムへの参加者人数の影響評価は,「慢性腎臓病の医療費を県の平均と比較した.」場合である.
21 公衆栄養プログラムを実施したとき,減塩をした者の割合は影響評価である.
22 公衆栄養プログラムを実施したとき,血圧の低下は影響評価である.